麻雀の初心者と上級者には大きな違いが沢山あるのですが、その中でも一番違う部分が「スピード感覚」です。
多くの初心者はスピード感覚がなく、上級者はほぼ必ずこのスピード感覚がシビアです。今回はスピード感覚について考えてみましょう。
目次
麻雀は4人でアガリを競うゲーム
麻雀は4人でアガリを競うゲームです。そして最初にアガった人だけが得点するゲームです。
逆に言うと、誰かがアガる前にアガれないのなら自分の手は全く評価されないということです。このことをしっかりと肝に銘じておきましょう。
勿論、高い手を目指して手を作るのはどきどきして楽しいですし、それが実際にアガれたときの喜びは大きいです。
しかし、もしアガれなかったら全く得点になりません。麻雀が強くなりたいならここをシビアに考えないといけません。アガれない役満よりも、アガれた1000点の方が偉いのです。
攻撃は最大の防御
さて、4人でアガりを目指すゲームだということを念頭に、取るべき戦術として2パターン考えてみます。
それは「どうせ4回に1回くらいしかアガれないんだから、少しでもアガれた時の打点をあげて一撃を大きくする」という考え方と、「少しでもあがり率を高めるために、安くても早くテンパイするようにする」という考え方です。
これは後者の戦術をお勧めします。
どうせアガる可能性が低いんだからその一回を大きくしようという考えは一見良さそうですが、問題は現代の麻雀において打点を上げるメリットはスピードを下げるデメリットと釣り合ってないことの方が多いということです。
三色やホンイツなどの手役を追ったとしても2ハン程度の打点アップですが、現代麻雀のルールではリーチや裏、赤ドラなど、打点を上げる要素が多くあります。
よって手役を狙うくらいであれば、面前手であればリーチさえすれば打点も伴うことが多いですし、ドラが沢山あるときにはいかに速くアガるかが重要です。
また、「攻撃は最大の防御」という言葉がありますが、これは麻雀の戦術にもあてはまります。
基本的に麻雀はアガった人しか得点できないので、仮に1000点の安い早アガりでも、他者の満貫のアガりを潰していることが多くあります。
もしそれをアガらずにいたら他者の満貫で8000点の損失をしていた可能性を含めると、1000点以上の価値のあるアガりと言えます。
同様の考えで、例えば8000点を一回アガるよりも、3900点を2回アガる方が良いです。
8000点を1回アガった場合は、もう一局で自分が失点する可能性がありますが、3900点を2局かけてアガれば、自分が加点しているだけだからです。
このように、自分のアガりは他者のアガりを防いでいるということを考えると、アガリ率を少しでも上げることのメリットが見えてきます。そしてそのためにはいかに早くテンパイするか、ということが重要になります。
鳴きによる加速
さて、いかに早くテンパイを組むか、という戦略において切っても切り離せないのが鳴きという技術です。
鳴きを軽視している初心者は本当に多いですし、上級者は鳴きが上手いです。
鳴いたらリーチがかけられない、打点が下がる、守備力が下がる、と鳴きのデメリットは多くあります。
それ自体は間違ってはいないのですが、鳴きにはそのデメリットを凌駕するアガりまでの加速というメリットがあります。
打点よりもスピードを重視した方がいいというのは上述した通りです。
守備力が下がるというデメリットも、アガりが成就すれば守備は気にしなくても問題ないです。
鳴かなければオリることができていたという場面よりも、鳴かないことによってアガりを逃してツモられて失点するというケースの方が多かったりします。
勿論全てを鳴くのはやりすぎですし、鳴くか鳴かないかの判断も難しいものが多いですが、全く鳴かないとか、鳴かなすぎというのはやめた方がいいです。
アガるまでのスピード意識は必ず持ちましょう。
8~10巡目テンパイを意識
スピードに言及してきましたが、では具体的にどの程度の目安に打てばいいのかを最後に書いておきます。
麻雀は大体16~17巡で一局が終わります。
一つの目安としては8~10巡目くらいにはテンパイを意識した方がいいです。
統計データでは7巡目には50%でテンパイ者がいる、9巡目にはほとんどの確率で一人はテンパイしている等データがあります。よっておおよそ8~10巡目にはテンパイできるように意識してみましょう。
10巡目以降で2シャンテンであれば打点にもよりますが結構オリが現実的です。17巡あるからといってゆっくり手を作ってしまっている初心者は多いです。10巡目をリミットとして手を作っていく意識を持つと、スピード感覚が養われていくでしょう。