麻雀初心者が最速で勝ち組になる方法 レビュー

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

今回は4月22日発売、全日本麻雀協会所属プロの著書「麻雀初心者が最速で勝ち組になる方法」を読んだのでレビューです。

目次

初心者向けの本

端的に言うとタイトル通りの良書です。「とりあえず一冊くらい麻雀本読んでみようかな」という方に一冊おすすめするならこの本でいいと思います。

4章構成で、1章目で思考法、2章手作り、3章ベタオリ、4章押し引きとなっています。章末にはコラム、練習問題、また平澤プロのyoutubeチャンネルの動画QRコードが付属しています。

前回の「鳴きの教科書」に続き、Youtube動画と連携して学べる仕様です。

「初心者」が「最速」で「勝ち組」になることのみを意識した本なので、初心者向けです。

想定読者は「ルールは覚えた」位〜天鳳5段位のイメージ。

とりあえずここだけは押さえろ、というようにセオリックな部分が多いので、上級者には簡単な内容も多いです。

複雑な部分を徹底的に削ぎ落としているため、重要な部分のみに集中できます。

初心者はまず読んで徹底的に理解し、また忘れかけたときに何度も読み直す(特に第1章!)と重要な部分を意識し続けられると思います。

大事な最初の考え方

麻雀のように色々な考え方のあるゲームは強くなる際に、「最初に覚える考え方」が結構大事です。最初に教わった相手がたまたまオカルトでそれを信じ込んでしまったり、極端に打点主義だったり。一度染み込んだ思考を後から矯正するのは、まったく知らない状態からはじめるよりも難しかったりします。

本著は「とにかくここが大事!」という部分を適切にチョイスしていますし、「なぜそこが大事なのか?」という点もしっかり論理的に説明しています。

例えば、牌の危険度をしっかり覚えよう!→なぜ危険度を覚えるの?→危険度という指標が守備にそのまま反映される、守備は強者の意見が一致しやすく実力が反映されやすい!

というようにこれ覚えとけばいいから!という押しつけだけでなくロジックにもかなり丁寧に言及されています。

具体的にどうやるの問題

学習を進める上で教える側の説明や意見が初心者にうまく伝わらないというのは日常茶飯事で、大体その原因は双方の抽象度が違うことに起因してたりします。

教えている側の伝え方が漠然・隠れた前提を説明してない・抽象化しすぎているなどで、受け手がうまく具体化できていないという状態です。

教える側としては「なぜこれが分からない?ここまで説明しないとだめ?」だし教わる側は「それで結局どうすればいいの?具体的にはどうするの?」という状態です(本著の「視聴者のコメント」というコラムにて若干似たようなエピソードが垣間見えます)。

本著ではかなり具体的な手法まで踏み込まれています。例えば「鳴きに対するケアは?」という抽象的な問いに、「ある条件を設定して、それを満たしているならリーチとして扱う」「それ以外は無視」のように実戦に落とし込みやすい説明になっています。

他にも、「ホンイツの見方」「押し引きをポイント化して判断する」といった具体的な手法を兼ねた説明が多く、納得感と実践しやすさを合わせて持っていると感じます。

というわけで、タイトル通り、とりあえず勝ちたい初心者にまずおすすめする本になりそうです。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする