初心者が「読み」を意識しなくてもいい3つの理由

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

麻雀の技術の中でも「読み」は上級者の代名詞のような技術です。漫画のような当たり牌を一点読みするような芸当は現実ではほぼ不可能ですが、「他の無筋よりも安全な無筋」や「他の色より危険な色」くらいの読みは現実でもすることができます。しかしそれでも初心者にとって読みを考えるのはお勧めしません。今回はその理由を説明していきます。

目次

根底にある牌効率ができているか

手牌読みというのは特に鳴いた相手に対して待ちや手牌構成を読む技術です。例えばトイツ落としやターツ落としがあればターツオーバーの可能性が高くそれなりに手が進んでいると考えられますし、赤5が切られた場合その色の待ちとして36や47はかなり薄くなります。2切り→4切りの順の後のリーチと4切り→2切りの順の後のリーチでは1の危険度がかなり変わります。この理由は牌効率を優先するとそういう切り出しになりやすいから、ということになります。

ターツオーバーでもないのにターツ落としをするというケースは打点が必要などの例外もありますがそれ以外では牌効率を考えると起こりにくいです。赤5を切って36や47待ちになるには手の中で45や56と持っていないといけないので、45赤5や5赤56とあれば赤を切るのはおかしいです。2→4と切って1が待ちになるケースも例外はあるものの牌効率を優先するとほぼあり得ません。124とあって1単騎になるとしてもまずは4から切って3の受け入れを残すのが普通ですし1124から1と何かのシャンポン待ちになるとしても一度4を切って112の状態で3の受けを残すのが普通だからです。このように手牌読みは基本的に相手が牌効率通りに打つという前提での考え方となります。

ということは、そもそも自分が牌効率を理解していないと手牌読みはできません。前提の技術がないので相手の捨て牌から読めるものがあったとしてもそこには気づけません。なのでまずは牌効率をしっかりと学ぶことが大切になります。自分でも牌効率が分からないのであれば相手の捨て牌を牌効率と照らし合わせて情報を得るという芸当はできないのです。

またこれは相手にも同じことが言えます。つまり相手もそれなりに牌効率通りに打つと信頼できるからこそ読みが活きるので、相手が初心者などで牌効率通りに打たないのであれば全く意味がありません。逆に害にすらなります。

成績に大きく寄与する技術ではない

このように「読み」は「自分も相手も牌効率を理解している」という大きな前提がないと成立しない技術です。自分が牌効率を理解していたとしてもその上なお相手もきちんと打っている人という条件が必要です。そしてその条件が満たされたとしても、成績に大きく寄与する技術ではありません。鳴いた相手の手出しから待ちがわかることはほぼありません。まれに分かったとしても放銃こそ防げますがツモられれば終わりですし当たり牌を引けばオリに回らざるを得ません。読みの発動させる頻度とそれによるリターン、これが両方とも少ないので読みができることによって成績が大きく変わる、ということはおそらくありません。それよりもむしろ牌効率や押し引きなどの方が圧倒的に大切になります。

他に優先すべき技術がある

このように「読み」は「成立させる難易度が高いくせに旨みが少ない」技術と言えます。物事の上達においては習得難易度が低く、習得したことによる成長度が大きい技術から優先的に習得すると効率が良いです。「読み」はこの初心者が習得を優先するべき技術から一番離れた技術と言えます。手牌読みができたらかっこいい、というのは分かりますが、他に優先すべき技術が沢山あるということです。そもそも読みは場をよく見ないとできません。おそらく初心者にとって場をよく見るというのは難しいと思います。自分の手牌にいっぱいいっぱいになって、リーチがかからないと場を見ない、という方も多いです。こういった初心者はまず簡単な牌効率を極めて、深く考えなくてもある程度早く打てるようになると場を見る余裕ができますのでまずは自分の手配の進行に慣れることが大事です。それができない状態で場を見るのはどっちつかずになってかえって危険です。

この記事では触れていませんが「読み」の中でも「手牌読み」ではなく「打点読み」や「山読み」といった技術はそれなりに使う頻度も高いものですので優先順位は少し上がります。これについては他の記事で触れようと思います。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする