今回は雀ゴロK氏の新戦術書である超実践麻雀「何切る」「何鳴く」ドリルを紹介します。
雀ゴロK氏の著作は本書で4作目。
1,2作目は初心者〜中級者向けの読みやすい本でした。3作目はデータを駆使して最新セオリーを提唱した比較的マニアックな上級者向けの本でした。
4作目となる本書は、比較的万人向けの良質な問題集という感じです。
以下に詳しく紹介します。
目次
実践的問題集
タイトルにある通り、本書は何切る・何鳴くの問題集です。
本の構成としては以下の5章立て
第1章「何切る(基礎)」20問
第2章「何切る(実践)」50問
第3章「リーチ判断」50問
第4章「何鳴く」50問
第5章「押し引き」40問
全て合わせると210問と結構なボリュームです。
タイトルに超実践とあるように、問題となる牌姿は「こういうのよくある」と思うものばかり。実践的でよくあるパターンを少しずつ覚えることで着実に上達できます。
解説部分は田中ちゃん(勉強中のメンバー)と雀ゴロK氏による会話形式になっており、多くの場合田中ちゃんが典型的なミスを選択をして雀ゴロK氏が正着の解説をするという形です。
多くのミスは田中ちゃんと思考パターンが似ているはずなのでミスに共感しながら読み進められます。
網羅性の高さと戦術の新しさ
本書は全210問の中で、何切る、リーチ判断、何鳴く、押し引きと様々な技術の問題が掲載されているので、一冊で広い技術を学ぶことができます。
特にリーチ判断・押し引きは成績への影響が大きいのでしっかり読み込みましょう。
また、本書には現時点での最新の戦術として過去の戦術とは異なるものを紹介している部分も存在します。
具体的には、比較的打点重視の選択を良しとされていることが多いです。
少し前までは現代麻雀ではスピードを最重視するのが良しとされていましたが、最近では打点や後手で押し返す手組みについて見直されてきています。それらの新戦術を加味した問題集になっています。
何切ると何鳴く
何切るは麻雀好きにとっては馴染みのある言葉だと思います。この手この状況で何切る?というのは麻雀好きの間ではよくある会話です。筆者も何度もしたことがあります。
一方で何鳴くという言葉は少し馴染みが薄いと思います。この状況でこれが出たら鳴く?ではなく(これは何切るまでではないがそこそこある)、この手から何を鳴く?という意味です。
鳴くことは、切ることよりも想定力が必要です。何を切るかは全く想定していないツモでもその場で考える時間が少しは与えられます。
しかし、鳴き(特に下家・対面からのポンとダイミンカン)は想定していないとできないことが往々にあります。
よって、「この手から何を鳴くのか事前に考えておく」という力は結構重要になります。
この力を効果的につけるためにも、何鳴く問題がこれを機にもっと広まっていくと良いのではないかと思います。